【インタビュー】窓口業務から新学校建設まで!? 役所で働く公務員の仕事を知ろう!《特別区編・前編》

私たちの生活に密接にかかわる役所の仕事。人や地域に直接貢献できるその仕事の中身と「公務員=安定」という図式ゆえ、就職先として一定の人気があります。

でも実際はどんな仕事をしているのか、みなさんはイメージできますか?

また、民間の企業とは違って、公務員の仕事は法令に基づいて決まるのもちょっと変わった点ですよね。そんなことも含め、今回は東京の中心地、新宿区で働くふたりの女性に、具体的な仕事の内容や公務員の働き方、キャリアのことなどを伺ってきました。良いイメージを持つ人が多い公務員ですが、果たして実際のところは……!?

憧れの新宿区で働くことに! 運を使い果たしました(笑)

コンドウ:まずは、総務部人事課人事係に新卒で配属されて4年目の相馬さん。学生時代は何を学ばれていたんですか?

相馬さん:経済です。企業向け管理会計の分野で、会計のゼミにも入っていました。公務員には直結しない分野ですね(笑)

コンドウ:公務員を目指そうと思ったのは、いつ頃からですか?

相馬さん:大学に入る前から意識にはありました。祖父が公務員関係ということもあり、職種として身近に感じていました。それから私の周りには、社会との繋がりを持てない、例えば精神的な病気や不登校の人がいました。そういった人と社会とのチャンネル作りをしたいという志望動機もありました。

コンドウ:経済の勉強しつつ、公務員を目指していたという事ですね。

相馬さん:そうですね。一応公務員試験は受けるだろうなと想定はしつつ、大学生活を送っていました。

コンドウ:堅実!! 公務員試験に向けて動き出したのはいつ頃からですか?

相馬さん:試験勉強は中々重い腰が上がらずでして、通信制の予備校に通い出したのは、試験の一年前です。3年生の5月ぐらい。

コンドウ:やっぱり予備校とか通うんですね。どのぐらい勉強されたんですか?

相馬さん:登録こそしていたのですが、本腰が入ったのは秋くらいです。そろそろヤバイなと感じ始めて、そこからは一日勉強漬けの日々でした。

コンドウ:一気にエンジンがかかった感じですね。何かきっかけが?

相馬さん:大学で特別区(東京23区のこと)、国家公務員、省庁の公務員職種説明会がありまして、それに参加したのがきっかけです。将来の職業の選択肢の中で、公務員を考えたのがそのぐらいの時期でした。

コンドウ:さきほどちょっと聞いたのですが、特別区の採用は合同で行われるそうですね。特別区として採用が決まったら、各区に配属されていくという。そのあたり詳しく教えていただけますか。

相馬さん:私が受けた試験(Ⅰ類の大学卒業程度)は、特別区人事委員会というところが一括して試験を行います。その申込みの時に希望を3区まで選び、最終合格者は、それに基づき面接を割り振られるという流れです。

コンドウ:希望した区以外からも面接に呼ばれる可能性も?

相馬さん:はい。流れとしては、委員会からどこどこの区の面接といった提示が7回ほどあり、一回の提示で一区ずつ受けていきます。合格が出て、そこに行きたいという意思があれば決定ですが、第一希望じゃないので辞退します、というパターンもあります。その場合は、第二提示で他の区を受けに行くことになります。

コンドウ:場合によっては第二提示で第一希望の区にあたる可能性もあるということですか?

相馬さん:そうです。決めるのもなかなか考えものなので、そこは慎重に。

コンドウ:相馬さんは新宿区で働いていらっしゃいますが、希望どおりでしたか?

相馬さん:私は第一希望の新宿区が一つ目にきて!

コンドウ:引きが強い! ちなみに相馬さんは秋田出身だそうですが、地元ではなく、東京を選んだのはなぜですか?

相馬さん:小さい頃から漠然と東京で働きたいなという想いを持っていました。規模が大きい自治体なら、仕事を通して多様なケースに立ち会えるのではないかと考え、国家や特別区、それから学生時代に住んでいた千葉県の自治体も受けました。それで最終的に特別区に。

コンドウ:憧れの新宿区で働いてみてどうですか?

相馬さん:秋田県に住んでいる時は、新宿は断片的なキラキラしたようなイメージしかなかったんですが、実際は閑静な住宅街もありますし、公園や自然も多かったり、知らない面がまだまだあるんだなと。都会と言っても一口に表現できないなという印象です。

充実した制度と使いやすさ。これ以上充実した職場は知りません。

コンドウ:おふたりは人事課とのことですが、何名くらいいらっしゃいますか?

相馬さん:だいたい30名ぐらいです。人事係と給与福利係と係が2つありまして、私と川浪は人事係の方で、2人で採用を担当しています。新しく新宿区の職員として働かれる方の受験生の時から採用にいたるまでを一通りサポートしています。

コンドウ:主に新卒を担当しているということですか?

相馬さん:特別区でいわゆる新卒と近い形になるのがⅠ類で、大学卒業程度の方が受ける試験です。ほかにも、高校卒業程度(Ⅲ類)、社会人の経験をお持ちの方を対象とした試験のある職種もあり、それらすべてを二人体制でやらせていただいています。

出典:特別区人事委員会採用試験情報HPより

コンドウ:ちなみに新宿区だと、何名ぐらい入られるんですか?

相馬さん:その年によって違いますが、私の同期は130人ぐらいでしたね。

コンドウ:130人も!?

相馬さん:130人と言ったら多いですが、保育士さんや技術職の方などもいるので。

コンドウ:二人体制で100名以上の採用となるととても忙しそう…。公務員は定時で帰れるというイメージを持った人は多いと思うのですが、実際はどうですか?

川浪さん:残業は、部署によって仕事の繁忙期がさまざまでして……、人事課だと職員の退職や異動が3月に重なるので1月から3月は繁忙期で残っていることが多いです。反対にそれ以外はけっこう定時で帰っています。正規の勤務時間のなかで効率的に仕事をして、勤務時間が終わったら退所するよう心がけています。

コンドウ:具体的な数字とかありますか?

川浪さん:残業は平成29年度ですと、ひとりあたりの月平均が11.1時間です。月でならした結果ですが。

コンドウ:やはり民間よりは少ないですね。ところで川浪さんはお子さんがふたり、現在は仕事と育児を両立されているそうですね。

川浪さん:私は人事課にいるうちに2度出産しています。新宿区ではスマートワーキングを推奨していまして、家庭、子育て、介護だけに限らずプライベートも充実させることでそれぞれによい影響が生まれるような働き方を重視しています。区全体で取り組んでおり、制度があるだけでなく、利用しやすいようになっています。

コンドウ:なるほど。

川浪さん:民間で働いたことがないので比べられませんが、新宿区以上に充実している職場があるんだろうかと思いますね。私は今時短勤務で朝と夕に30分ずつ短くなっています。周りの人も使える制度は使っています。

コンドウ:それから公務員は割と異動が多いと聞きますが、何年おきにあるんですか?

相馬さん:個人差はありますが、みなさんにお伝えしているのは10年間で3つの職場を経験するイメージです。住民票を出したりする窓口、人事課のような内部管理、それから具体的に施策や事業を展開する職場、ですね。

コンドウ:つまり3年程度で異動ってことですよね。わりと頻繁…。

川浪さん:やはり定期的に人を入れ替えるというのは、体の中で血が巡るのと同じで、組織の新陳代謝ってすごく大事なことだと思うんですよね。組織がよりよい形で継続していくことで、区民のみなさんによりよいサービスを提供できます。

コンドウ:なるほど。でも若いうちは対応できそうですが年齢を重ねると大変そうな……。

川浪さん:私も不安です(笑)

◇◇◇
前半はここまでです。公務員のリアルなところが見えてきましたね。働きやすそうな職場でなんとも羨ましい!【後編】では具体的な仕事の内容やキャリアのことを交えたお二人の仕事観などをお届けします。後半の記事は10月3日にアップします。お楽しみに!

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書いた人:しごとの道しるべ 編集部 コンドウユウキ
編集部最年少のゆとり担当。営業であり、採用アドバイザーであり、学生の相談も乗ったりと、いくつものわらじを履く。学生時代はデザインをかじったがゆえに、デザインの口出しは得意だが、絵を描くのは苦手。Twitterはこちら。

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