【インタビュー】「やりたいこと」はないけど仕事は好き! 自分にあった働き方を求めて

後藤さん(仮名)は仕事を始めて3年目に結婚・出産を経験。20代半ばから育児と仕事を両立してきた方です。しかも育休から復帰後は、会社都合の部署異動、時短終了や事務所移転によるやむを得ない転職など、2~3年スパンで予期しない出来事に遭遇。

その都度四苦八苦しながらも、自分のこうでありたい姿を忘れずに、最善な道を選択してこられた後藤さん。ご本人曰く、1社目で志となる先輩に出会えたことで「仕事をする上で大切なこと」に気づき、その後の転職活動にも大きく影響したそうです。

転職を割と誰もがするようになって久しく、さらにはコロナで働くことに不安も大きい今、後藤さんのストーリーには、働き続けるためのヒントがあるかもしれません。

「人見知り」「話べた」な自分の就職が不安だった学生時代

オデン:後藤さんは、道しるべが始まった初期の会員とのことで、弊社代表の澤本とは10年来の知り合いと聞いています。

後藤さん:そうなんです。就職活動を始めた大学3年生からお世話になっています。就活中は何度も相談にのってもらい、それ以降も人生の岐路に立つたびに話を聞いてもらっています(笑)

オデン:澤本からざっくり今までの話を聞きましたが、改めて、学生時代の就活の話を教えてください。

後藤さん:私の場合、就職の意思はあったのですがやりたいことも特になく、業界もこだわりないという感じで……。それよりも人見知りの自分が就職できるだろうかという不安の方が大きかったです。それに話べたなので、自分のトークで人にモノを売る営業職は絶対無理だと思い込んでいました。

オデン:控え目なんですね。

後藤さん:業界を絞るときも、鉄道などの大手インフラ系であれば安定して長く働けそうなイメージがあり、そういうところで誰かのサポートをする仕事が出来たらいいなと思っていました。

オデン:自分にあう会社を選ぶことに重きをおかれていた感じですね。実際の就活はどんな感じでしたか?

後藤さん:3年の秋ごろから動き出し、30~40社の説明会に行って、エントリーしたのは20社程度でした。知らない人に自己アピールをすることに抵抗があり、あまりたくさん受けようという気にはなりませんでした。

オデン:1社1社丁寧にみていった感じですかね。

後藤さん:良く言うとそうですね(笑)それでも当時は売り手市場だったので、4年の春には最初の内定をもらうことが出来ました。

オデン:それはすばらしい。

後藤さん:でもその会社の最終面接のとき、営業部へ異動の可能性もあるけど大丈夫かと聞かれ、そのときはとにかく内定が欲しくて「大丈夫です!!色々経験したいです!!」と言ってしまったんですね。これがいざ内定をもらうと、営業に回されたらどうしようという不安も出てきて……。

オデン:まだ見ぬ世界だし不安になりますよね……。

後藤さん:いったんは就活を終えていたのですが6月ごろに就活を再開させ、その後もう1つ内定をもらえた方に入社を決めました。営業が嫌だという後ろ向きな理由だったことは当時誰にも言えませんでしたが(笑)

オデン:相当いやだったようですね。入社された会社はどんなところでしたか?

後藤さん:パソコンや電化製品を卸している専門商社で、仕入れや販売促進をする部隊に配属されました。仕事に慣れるまで毎日必死でしたが、親しみやすくて的確なアドバイスをくれる上司の下で、様々吸収することが楽しく充実した一年目でした。

家族との時間を重視し、転職を決意

オデン:不安の多かった就活だったようですが、結果的にいいところに行けてよかったですね。

後藤さん:はい。組織の再編により配属された部署は1年で異動することになったのですが、新しい部署でも楽しく働いていました。そして社会人3年目に当時お付き合いしていた彼と結婚し、その年に出産をしました。

オデン:公私ともに順調ですね。育児との両立はどうでしたか。育休とられたんですか?

後藤さん:育休は会社のルールで子が1歳になるまでとれたのですが、当時は待機児童が多く、早めに申請だけはしておくことにしたんです。予想通り、4月には入ることができず次の4月まで待とうと思っていた矢先に突然役所から連絡がきて「空きが出たので5月から入れます」って。

オデン:おお、そんな急にくるものなんですね。

後藤さん:急だったし迷いました。こんなに小さいうちに保育園に入れる私は、親ではなく鬼かなと……。でもいざ預けてみると、本人は小さすぎて状況がわかっておらず、気づけばクラスの弟分として馴染んでくれたので随分救われました。

オデン:入園のタイミングって本当に難しいですよね。正解もないし、預けたいときに運よく入れるとは限らないし……。それで、仕事に復帰されたんですね?

後藤さん:5月から復帰しました。そのタイミングで総合職から転勤のない一般職に切り替えて、時短勤務制度を利用して働きました。そこからは、家事・育児・仕事の繰り返しで毎日めまぐるしく過ぎていきました。

オデン:わかります~。時間との闘いの日々ですよね。

後藤さん:大変ではありましたが、自分の性格的に毎日家にいて子どもとつきっきりというよりは、仕事と両立して正解だったと思います。育児の息抜きができるし、その時間があるからこそ、子どもに対しても優しくできたと思います。

オデン:私もそっち派です。復帰後の仕事はどうでしたか?

後藤さん:元いた部署に復帰しましたが、少し経つと別の部署で空きが出て、その穴埋め的な感じでまた異動することになったんです。2度目の異動でまた仕事をイチから覚えることになりましたが、異動先で出会った先輩がとても素敵な方で、この出会いは自分の仕事の価値観にすごく影響しています。

オデン:どんな方だったのですか?

後藤さん:先輩は自分の仕事はここまでという枠にとらわれず、できることは何でもする方でした。先輩後輩の垣根もなく、皆から愛される人柄で、こんな人になりたい!と思える人でした。

オデン:異動こそ多かったものの、ご自身にあった会社だったってことですよね。人に恵まれたって言えるのもすばらしいと思います。

後藤さん:そうなんですが……、2年半ほど経ったタイミングで会社のルールで時短勤務が終了しました。それでフルタイム勤務の生活に戻ったんですが、朝早く保育園に子を預けて夜遅くに迎えにいく生活はやはりきつく感じて……。

オデン:おお、働く母に立ちはだかる壁!

後藤さん:さらにその矢先に、部署全体で業務フローの組み換えをすることになったんです。

オデン:また降ってきましたね。

後藤さん:担当業務が大きく変わるようだったので、また新しいことを覚えるなら、いっその事もう少し家族との時間がとれる会社に転職するのもいいかなと……そこから“退職”の決断まで早かったですね。

オデン:最初の転職になりますね。

後藤さん:はい。2か月の引継ぎ期間中に転職活動を始めました。この時は「家族との時間」を最優先に考え、勤務地が選べて時間がきっちり決まっている派遣社員という働き方を選びました。無事自宅から15分のところに職場が見つかり、理想に近い形で働けました。

オデン:通勤15分は超ラッキーですね!

後藤さん:子どもの熱などにすぐ対応できる安心感がありました。でも2年半働いたところで事務所が移転することになり辞めることになりました。人にも恵まれ楽しい職場だったんですが、2時間の通勤時間には勝てませんでした。

自分に合う会社の見つけ方

オデン:この時点で社会人生活9年ですか……2度の部署異動に転職、結婚出産育児と、かなりハードですよね。

後藤さん:そうですね。このとき30歳を越えていたのもあり、正社員で仕事を探すのが最後のチャンスかなと思いました。なので「正社員で働けること」を最優先に、家事や子育ての時間もある程度確保できるよう家から近いエリアで転職活動をしました。

オデン:それで見事正社員として、今の会社に入られたんですね。どんな会社なんですか?

後藤さん:社員10名以下のいわゆる中小企業で、携帯電話基地局を設置する工事会社です。全く未知の業界に飛び込んだので覚えることに必死でしたが、最近「できることが増える」という手応えをやっと感じ始めているところです。上司も成果主義というより、やる気や仕事への姿勢を重視していて、そういう意味では自分に合っていて居心地の良さを感じています。

オデン:それは何よりですね!自分に合った会社を選ぶコツなどはありますか?

後藤さん:面接のときに(企業側が)どういう人を求めているか聞くようにしていました。というのも、私にも理想の働き方があるように、企業側にも「こういう人材を採用したい」という思いがあるはずなので。相性が合うかどうか、面接でお互いすり合わせるようなイメージですかね。

オデン:なるほど。今の会社の面接のときも手ごたえがあったのでしょうか?

後藤さん:そうですね。自分の価値観というのか、私の場合1社目で出会った先輩から「仕事はとりにいくもの」という仕事の姿勢を教わったんです。今でも尊敬していますし、仕事をする上で意識しています。それで今の会社の面接のとき、なんでもやってくれる人を探しているとのことで、なんとなく結び付くものがあったというか……自分が志にしている人、自分の理想像と会社が求めているものが一緒だと思いました。

オデン:合うかもなと感じたわけですね!仕事内容も大事ではありますが、マインドも見逃せませんよね!

最後に就活中の人にアドバイスをお願いできますか。

後藤さん:就職活動も転職活動も共通してやってよかったと思ったのは自己分析です。自分の性格や考え方、今までの経験を整理することで、「自分がどんな環境で、どう働いていきたいのか?」が自ずと見えてくると思います。学生のときに澤本先生からも自己分析の大切さを教えてもらっていたので、先生の本もボロボロになるまで読みました!

オデン:最後に(本の宣伝を)ありがとうございます、笑。そして今日は貴重なお話をありがとうございました。

 

【編集後記】

お話のなかで、“楽しく働く”という言葉が何度も出てきたのが印象に残る取材となりました。様々なことに振り回されつつも、日々の仕事に真摯に向き合い、モチベーションを維持して働き続けていらっしゃる後藤さん。自分に合った働き方ができているのも、仕事の価値観が明確にできているからなんですね。今回も気づきの多い取材となりました!澤本との信頼関係により、写真掲載をしぶしぶ(!)許可してくれた後藤さんに感謝です。

 

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書いた人:しごとの道しるべ 編集部員 オデン

新卒で入った会社は、先生と呼ばれる親より年上の所長とふたりきりの職場でした。入社後すぐの挨拶まわり、スーツを着た人がみな同じに見えて、同じ方に2度自己紹介をするという失態が忘れられません。現在は、育児と仕事の両立に格闘中。

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